8月15日、終戦記念日です。
毎年この日、必ず開く本があります。
『きけ、わだつみのこえ』という、第二次世界大戦末期に戦没した学徒兵の手記を集めたものです。
「日本戦没学生の手記」とありますが、遺書を集めた遺稿集です。
20年ほど前に購入した本なので、かなり変色していますが、大切に本棚に収め、毎年この日に読んでいます。
もう何度も読んだ本ですが、ページを繰るたびに、心を激しく動かされ、胸が苦しくなります。
その文章から溢れる知性やその明晰な思考。文才に敬服し、このような美しい感性を持った多くの若者が失われたことを思うと自然と涙が溢れてきます。
苦しいけれど、読まずにはいられない本というのが、どれだけあるでしょうか。
この本はそんな本なのです。
毎年子供達にも「読んでみて」とお勧めしている本でもあります。
本当は夫にも読んで欲しいけれど、日本語の読み書きができないので、この本を読むことはできません。
話して聞かせるのではなく、この文章を読み理解してこそだと思うので、今日も一人で読んでいます。。。
この本を読む以外はいつもと変わりません。
家事をして、あとは好きなことをして過ごします。
午前中いっぱい雨が残るかと思いましたが、雨は止んでいました。
お盆休み中はずっと家にこもっていたので、今日は午前中にお買い物へ行ってきました。
15日なのでミッドタウンの『とらや』で、水羊羹と生菓子を買ったあと赤坂へ。
いつもは徒歩ですが、さすがにこの暑さなので、遠回りでも地下鉄を使いました。
赤坂は好きなお菓子屋さんがたくさんあるのですが、今日は『赤坂塩野』で葛焼きを買ってきました。
和菓子をたくさん抱えて帰宅。幸せです。
午後は買ってきた和菓子をいただきながら、『きけ、わだつみのこえ』を手に取り、なんとも物悲しくなりました。
経済の冷え込み、物価高、将来への不安などいろいろと思うことはありますが、毎日元気に普通の暮らしができるこの平和な世の中がどれだけ幸せなことか。。。つくづく感じます。