365の喜怒哀楽 〜 50代主婦の暮らしブログ

喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだり、日々の出来事を綴る日記。

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人は創造することが好きな生き物に違いない。パンを捏ねながら感じる「楽」

2021年6月29日(火)

今日の東京は朝から雨でしたが、昼前ごろに雨が一旦止んだので、その隙にウォーキングついでのお買い物へ行ってきました。
お目当てはパンの材料です。

最近、すごく食べたいパンがあるのですが、作っているところがあまりないのです。
あっても少し遠かったり、アクセスが悪かったりで、コロナ禍のいま、積極的に遠出しようという気になりません。

さて、そんな時はどうするか⁉︎

自分で作ればいいのですね!

昔、海外で一人暮らしをしていた頃、手に入らない日本食も多くありました。
かれこれ30年以上も前のことですから、今とは事情が違うのだと思います。

とにかく、食べたいと思ったものは、なんとか似たような材料をかき集め、想像力で作っていました。

若かったので、料理の経験もほとんどありません。日本食のレシピブックなども当然持っておらず、材料が手に入らない以前に、きちんとした作り方さえ知りませんでした。

当時はインターネットもまだ普及していなかったので、「ググる」などということもできませんでしたし、国際電話もとても高かったので、安易に日本へ電話をして、レシピを聞くなどということも考えもしませんでした。

つまり、自力でどうにかするしかなかったのです(笑)
人間、旺盛な食欲の前では、どんな努力もできるということを、その時に知りました。





その後、日本に帰国してからは、反対に海外で食べた食事が恋しくなりました。
その時も「こんな味だったかな?」と、記憶を頼りに、また独自レシピを考えて作っていました。
一度でも経験し成功を味わってしまうと、もはや自分に作れないものはない!というくらいなんでも作れそうな気になります。

そんな経験が活きた!と感じたのは、子供が生まれてからです。
食欲から滲みでてくる想像力を駆使して、少しでも「美味しい!」とたくさん食べてくれるような食事を研究したり、太らないスイーツを日々のおやつに作ったり、ないものを自分で作り出すことが楽しくて仕方ありませんでした。

人は創造することが好きな生き物なのですね。
特別な才能などなくても、何か一つくらいは作り出せるものです。
子供の頃を思い出せば、それがわかります。

今は求めるもののほとんどは手に入るので、わざわざ自分で作る必要もなくなりました。それは食べ物も同じです。
なんだかんだ言っても、プロの作るものは美味しいです。素人がいくら想像力を最大限に発揮しても、土台(基礎)が違いますから(笑)

よほど「作ることが好き!」という人であれば、作る楽しみというものがありますが、私の場合は食べる楽しみのために仕方なく作るのですから、市販で美味しいものがあれば、材料を揃え、手間をかけて作るより、お手軽に楽しめる方を選びます。

しかし、今回のように、欲しくても手に入らないものがあるとなると、「それなら自分で作ってしまおう!」と迷いもなく思うのは、昔と同じです。

あの海外生活の経験から、

「なければ自分で作ればいい!不可能はなし」

自然とそう思うようになりました。

食いしん坊ゆえに、本当にいろいろな料理やお菓子を求め、そのたびに食欲を満足させるためにトライしてきました。
そのおかげで、いざというときでも、自分の胃袋を満足させる程度のものは作れるようになりました。





今日はそんな食べたいもののために、材料を揃え、帰宅してから久しぶりにパンを捏ねました。
実に久しぶりです。。。

私はいつも無駄な早起きばかりしてるので、昔は朝の時間が退屈で、よくパンを焼いていました。
毎朝、食卓に焼き立てのパンが並ぶことを、外国人である夫はたいそう喜んだものです。

病気をしてからは、自分で捏ねるのは大変だと、ホームベーカリーを使ってパンを作り続けました。

しかし、飽きました。。。

元々、パンはたくさん食べられないのです。好きなのですが、勢いに任せて食べると、後でなぜか胸焼けに苦しむので、少ししか食べられないのです。

基本的には、自分の食欲を満たすために料理をしているようなところがあるので、自分が食べられないものに情熱を傾けることに飽きたのです。

そして、挙げ句の果てに邪魔だからと、ホームベーカリーを断捨離。。。

巷には、美味しいパン屋さんがよりどりみどりです。もはや作る必要性は見つかりません。

しかし。。。
最近、どうしても食べたい!でも、手に入らない。。。
そんなパンと出会いました。

そんなわけで、食欲を満足させるための試行錯誤を始めたというわけです。

久しぶりに小麦粉を捏ねるのは、とても楽しいものです。
イーストに悪戯をされて、ぷーっと膨らむのも見ていて愛おしい。。。
なによりも、パンの焼けるいい匂いはたまりません。。。
それだけで食欲が満たされそうです。

お味の方は、まだまだ改良の余地ありですが、形成については、YouTubeでしっかり学んだ成果を存分に発揮しました。
上手くいくと、さらに楽しくなってきます。
これで理想の味に仕上がれば、更なる幸福感に満たされることでしょう。

しばらくは、レシピ作りに忙しくなりそうです。。。





ちなみに今日は、小説家である池永陽さんの生まれた日です。

昨今では10代でデビューする作家さんも珍しくなくなりましたが、池永陽さんは反対に48歳という年齢でデビューした、とても遅咲きの作家です。

48歳といえば、さまざまな人生経験を重ねた年齢です。幸せや不幸、幸運や不運といった出来事、喜びや悲しみ、寂しさといった感情、そんなものがいっぱいに詰まった歳ともいえます。

そのせいでしょうか、池永陽さんの書く小説の世界は、とても優しいのです。
人生の悲哀や厳しさを突きつけながらも、温かさも感じられる、そんな物語が多くあります。

読んだ後に、妙に寂しくなったり、ホッコリと心が温かくなったり、これはつまり「心に響く」ということなのだと思います。

池永さん、遅咲きながら、数多くの作品を発表しています。
私も最近はご無沙汰なので、もっとたくさんの素敵な物語を読んでみたいと思ったのでした。。。